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清水邦広がSVリーグ1年目を分析 大阪ブルテオンは「いい意味でも悪い意味でも、劇的な成長がなかった」 (2ページ目)

  • 田中夕子●文 text by Tanaka Yuko
  • photo by AFLO SPORT

【SVリーグ全試合の映像を見て分析】

 今季、清水がベンチ入りしたのは4試合。2018年に負った右膝の大けがの影響は小さくなく、状態は決してよくなかった。

「普段の生活で、何もしていなくても痛い。休んだらよくなる、という状態ではないので、痛いなかでどうやっていくか。自問自答したシーズンでした」

 試合に出る機会はなかったが、ただ落ち込んでいたわけではない。むしろチームのためになればと自チームだけでなく「SVリーグ男子の全試合を映像で見て、自分なりに分析していた」という。

レギュラーラウンドからチャンピオンシップ、そしてアジアクラブ選手権と続いた長いシーズンを戦った大阪ブルテオンが、なぜ目指した頂点に立つことができなかったのか。「薄っぺらなことしか言えない」と笑いながらも、1シーズン分析してきた清水の評価は的確だった。

「トータルして見ると、大阪ブルテオンは最初から最後まで同じレベルでバレーボールができた、というのはひとつプラスではあるんですけど、それ以上の成長があまりなかった。でも、サントリー(サンバース大阪)やウルフドッグス(名古屋)、ジェイテクト(STINGS愛知)、(東京)グレートベアーズなどほかのチームはケガ人が多く出たり、激闘を繰り返すなかで課題を見つけて打開策を得て、メンバーを変えながら成長してきた。その幅がすごく大きかったと思うんです。

 ブルテオンももちろん成長したけれど、いい意味でも悪い意味でも劇的な成長がなかった。開幕戦ではサントリーに勝ちましたけど、最後に優勝したサントリーとの力の差を見れば、明らかに相手のほうが上でした。とはいえ、個々の力を見れば、むしろ相手を上回る技や力を持つ選手は多く、着実に成長を遂げていました」

「あえてひとつ言うなら」と清水が続ける。

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