【SVリーグ男子】東京GB・柳田将洋が示すファンへの感謝と姿勢の変化「作り込んで接しても、たぶんバレる」 (2ページ目)
【「昔は僕、素顔を見せるのが嫌だったんですよ」】
海外リーグに参加していた時期があったことも影響し、ファンからは手紙をもらう機会が多いという。直接手渡されたもの、郵便で届いたもの、SNSでのコメントなどさまざまな形で届いた声に耳を傾けるうちに考え方に変化が起きた。
「昔は僕、素顔を見せるのが嫌だったんですよ。自分の素の部分は見られたくないと思っていて、いわゆる"アスリート像"を装っている時期がありました。でも、ファンの方からいただいた手紙を読んでいると、本当にいろいろな境遇の人がいることに気づきます。なかには病気にかかってしまったけれど、僕のプレーを見て治療を頑張っているとか......。そうやってファンの方たちは自分の人生をかけて応援してくれている。であれば、こちらも本当の姿を知ってもらうべきだと思うようになったんです。
時にはファンの声がけに圧倒された時などには、思わず動きが固まってしまうこともあります(笑)。でもそういう素のリアクションも人間としては大事かなと思いますね。そういった反応も、僕ら選手とファンの方とのやり取りのひとつ。同じコミュニティの中で育んだ関係性だと思うので大切にしたい」
2024-2025シーズン中は、手紙はもちろん試合会場で来場者が書いてくれたメッセージカードにもすべて目を通した。
「初めて見に来たけれど楽しかったとか、『ハイキュー!!』が好きで見に来ましたけど実際の試合も面白かったという意見が思ったより多くて、今シーズン、SVリーグになって初めて来場してくださった人が多いんだなという現状にもあらためて気づくことができました」
新リーグからバレーボールに接した人がさらにバレーボールを好きになり、「バレーボールが生活の一部として根付いてくれればいいなと思っています」と目標を語る。
第一歩を踏み出した新リーグのなかで、おそらくこれからも柳田は旗手的な存在となっていくだろう。今後も柳田のプレーのみならず、その言動からも目が離せない。
Profile
やなぎだ・まさひろ/1992年7月6日生まれ。東京都出身。186㎝。アウトサイドヒッター。2023年から東京グレートベアーズ所属。東洋高から慶應義塾大に進学し、3年次に初めて全日本メンバーに登録される。2015-16シーズンにはVプレミアリーグで最優秀新人賞を受賞、2017年にはプロ選手となり、ドイツ、ポーランドの海外リーグでもプレーした。日本代表でも長年活躍し続け、直近では2023年は杭州アジア大会代表として銅メダル獲得に貢献した。
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