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【ハイキュー‼×SVリーグ】大阪ブルテオン中村駿介が烏野と重ね合わせる春高バレーでの負け その後、大学でのセッター転向で開花した (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

 早稲田大学に進学後に身長が伸び、周囲の勧めでセッターに転向した。全日本インカレでは4連覇を達成。3、4年時にはベストセッター賞も受賞した。

「すごいスパイカーがいっぱいいて、誰に上げても決まる感じでしたから。『負けたら自分のせいになるんやろうな』と思いながらやっていました(笑)。プレッシャーもありましたが、吹っきれてやれましたね」

 セッターはパートナー次第で、才能が開花する一面もある。早稲田大ではパリ五輪に出場した日本代表のオポジット、宮浦健人(ジェイテクトSTINGS愛知)と寮の部屋が同じで、共に戦った。

「自分のなかで宮浦は"最後の切り札"でした。『困った時は、あいつに上げればなんとかなる』って。宮浦は男っぽい感じで、『全然いいよ。(トスを)持ってきて』って言うんです。それがカッケーなって(笑)。何より楽しかったですね」

 中村は「セッターはスパイカーありき」と謙遜する。セッター歴が浅いだけに、「ほかのセッターは、みんなうまく見えます」と言うが、間違いなく実力者だ。センターのクイック、パイプを得意とし、スパイカーの選択肢を広げる。「いろいろ考えていると頭が爆発しそうです」とおどけるが、その戦略にセッターの存在価値があることを心得ている。

「リーグがSVリーグになって、チーム名も(パナソニックパンサーズから)大阪ブルテオンに変わって、初代チャンピオンになるのは大事だと思っています。枚方出身の自分にとっては地元チームでもありますし、パンサーズ時代から『どんなことでも勝ちにこだわる』というチームの気風はあったので、自分も勝ちにこだわりたいです」

 それが中村の決意だ。

【中村駿介が語る『ハイキュー‼』の魅力】

――『ハイキュー‼』、作品の魅力とは?

「烏野の選手たちが、どんどん強くなっていくのが好きですね」

――共感、学んだことは?

「自分の高校時代と照らし合わせながら読むんですが、負けて悔しがる感じですかね。負けて学ぶというのも『その通りだな』と思いました。インターハイ予選で烏野が青葉城西に負けた後のシーンは、特に印象に残っています」

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