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日本男子バレーがすごい。新たな攻撃の型で得点を量産、長身セッターなど新戦力も台頭 (2ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari
  • photo by FIVB

 日本は中垣内ジャパン時代から、連戦での選手のコンディション維持のために格上の相手にはBチームを、同格、もしくは格下の相手にはAチームで戦う傾向があった。しかし今大会では、やや変則的に運用されている。

 格下の中国戦(7月1日時点の世界ランキングで日本は7位、中国は17位)で代表経験の浅い永露、村山を通して使い、アメリカ(同6位)戦では西田は出さなかったものの、東京五輪でも活躍した髙橋藍とリベロ山本智大はスタートから、石川と正セッターの関田誠大も途中からコートに立った。

 第7戦のフランス(同3位)との試合は、リベロも含めて完全にBチームで通したが、そこで結果を出したミドルブロッカー・髙橋健太郎とアウトサイドヒッター・大塚達宣を翌日のスロベニア(同10位)戦のスタメンに抜擢。ただチームを分けるのではなく、柔軟に組み替えて主力を休ませながら、Bチームメンバーにもチャンスを与えている。

「どこからでも決められるチーム」に

 第6戦は、東京五輪でまったく歯が立たなかったイタリア(同5位)相手にフルセットの激闘となり、最終セットを15-13で取って競り勝った。イタリアはエースのイヴァン・ザイツェフは不在だったが、若手中心でも昨年の欧州選手権で優勝しているだけに、今秋に控える世界選手権に向けても収穫となった。

 この試合のベストスコアラーは28点を挙げた西田で、2番目が石川の20得点。それに続くのが、ミドルブロッカー・山内晶大の15得点というのもこれまでの日本では見られなかった得点分布だ。セッターの関田は果敢にミドルの攻撃を使い、各セットの終盤でもクイックの使用をためらわなかった。

 山内もそれに応え、決定率77%を記録。その影響もあって、第8戦のスロベニア戦では山内に終始1枚ブロックがついた。山内自身は「ブロックが厚くついてくるようになって、コースを打ち分けることを意識した」とコメントしたが、それによってサイドアタッカーが決めやすくなるという好循環が見られた。

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