男子バレー髙橋藍のイタリア挑戦1年目。今は精神的に成長するチャンス。かつての石川祐希もそうだった (2ページ目)
【パドバ加入を石川祐希が後押し】
出場してすぐに、モデナのオポジットでオランダ代表のニミルからサーブで狙われ、レシーブをダイレクトに相手コートへ返してしまったが、その後はサーブレシーブも安定。前衛でもスパイクを放ち、デビュー戦で初得点を挙げた。
しかし、2戦目のチヴィタノーヴァ戦(12月26日)では1セット目終盤に投入されたものの、相手サーブがミスになったことでボールには触らずコートアウト。なかなか出場機会に恵まれない厳しいスタートになったが、ある程度チームが固まった、リーグ途中での合流ということを考えると致し方ない。得意のサーブレシーブで監督の信頼を得られれば、攻撃でチャレンジさせてもらえる場面も出てくるだろう。
12月30日時点でパドバは7位。髙橋個人は2試合2セットに出場し、3打数1得点、サーブレシーブを3本して2本返した。今後、このスタッツを伸ばしていってほしい。
前述したように、髙橋のセリエA加入はイタリアでも大きなトピックスとして扱われている。髙橋のSNSに非常に多くのフォロワーがいることも現地で話題になっているようで、イタリアリーグ公式サイト『Lega Pallavolo Serie A』のインタビューでは「東京オリンピックで結果を出せたことが、それにつながったんだと思います」と説明した。
同インタビューでは、パドバを選んだ理由について「若い選手が多くて、同じ年代で、一緒に成長できるところが大きいと思ったから」と回答。チーム選びを相談した相手として、2019-2020シーズンをパドバで過ごした石川の名を挙げた。
「パドバに決めたのは、石川選手に勧められたことも大きいです。彼はパドバで大きく成長できたし、『すごくいいチームだよ』と言ってくれました。それが後押しになりましたね」
さらにセリエAデビュー戦については、「観客のみなさんが『ウェルカム、ウェルカム!』と言ってくださって、本当にうれしかった。(リーグに)すぐに慣れることは難しいと思いますが、全力を尽くしたい」とコメントした。
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