30歳の「ルーキー」。全日本バレーのお祭り男、高松卓矢が急成長中だ (5ページ目)
「彼と戦う前に、僕は試合に出してもらうようなプレーを見せなくちゃいけない。客観的に見ると、『自分は代表に入るべき選手ではないかもしれない』と思うときもあるんですよ。僕が豊田合成で活躍できるのは、Vリーグを代表する守備的なプレーヤーが2人もいて、ディフェンスを少し免除してもらえるから。実際に、180cm台の選手でサーブレシーブに参加しない選手は少ないですからね。
当然、全日本では同じようにはいきません。まずは守備面を向上させないといけない。豊田合成ではやっていないことですが、そこはトライアル&エラーでやっていきます。考え方を変えれば、僕がまだ成長できる"伸びしろ"でもあるので、ボジティブに考えていますよ。柳田くんは間違いなくいい選手ですけど、『こちらはいつでも出られる準備はしてあるよ』と、プレッシャーをかけられるようになりたいですね」
ウィングスパイカーには他にも、北京五輪に出場した福澤達哉も代表に復帰するなど、激しいポジション争いの真っ最中だ。それでも高松に悲観する様子はない。さらなる成長を信じ、全日本男子の主力になるために「ベテランルーキー」は戦い続ける。
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