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「ポスト・サオリン」には恐縮しつつ、
東レ・黒後愛は全日本入りへ意欲 (4ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

――木村さんに覚えてもらうためにも、Vリーグだけでなく全日本でも活躍したいところですね(笑)。今年の3月にはシニアの全日本にも初めて選ばれましたが、主にアンダーカテゴリーでのプレーがメインとなりました。

「そうですね。7月には世界ジュニア(U-20)の大会でメキシコに行ってきました。高校のときもユース(U-18)の大会に何回か出してもらいましたが、今大会ほど長くチームを離れるのは初めてです。そのなかで、高校のときにやっていたライトからレフトにポジションが変わったことは大きな変化でした。

 ユースのときは両方やっていて、自分の最適なポジションがライトなのかレフトなのか正直わかっていませんでした。どっちもできるのは強みだとは思うんですけど、やっぱり安定しないし、逃げているような感じがしたので、『今回はレフトで』と割り切りました。ライトのときとは違って、まだ迷いなく打てるスパイクが少ないですけど、レフトで試合ができた経験はプラスになっています」

――シニアの全日本で試合に出られなかったことについてはどう思いますか?

「シニアのメンバーに選ばれたときは不安もありましたが、頑張ろうという気持ちは強かったですね。でも、ジュニアの合宿と試合日程が重なっていましたし、Vリーグ1年目ということで東レの菅野(幸一郎)監督もいろいろ考えてくれたみたいです。ジュニアの大会で得たものがすごく大きかったですし、試合に出られなかったことは納得しています。

 これからVリーグで活躍して、早く中田久美監督のもとでプレーしてみたいです。私の父と母が中田監督と知り合いで、父は『くんちゃん』と呼ぶくらい仲がよかったので、『怖い』というイメージは今のところありません(笑)。私は女性の監督に指導を受けたことがないので、そちらのほうが気になっています」

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