ビーチバレー坂口佳穂を襲う爆弾サーブ。元代表との対戦で起きたこと (3ページ目)

  • 小崎仁久●取材・文 text&photo by Kosaki Yoshihisa

 対戦相手は、今大会第1シードの石井美樹(27歳)&村上めぐみ(31歳)ペア。世界ランキングは国内最上位のチームで、リオデジャネイロ五輪アジア予選では日本代表でもあった。さらに、昨シーズンのワールドツアー・ロングビーチ大会(アメリカ)では5位に入った実績を持つ。

 その強豪ペア相手に、坂口&藤井ペアがどこまで迫れるか注目が集まったが、試合開始と同時に坂口&藤井ペアには試練が待っていた。村上が放つサーブが坂口を襲ったのだ。

 アジアでも評価の高い村上のサーブは、正確性とスピードがあってボールが"重い"。そんなトップレベルの強いサーブを受ける経験が少ない坂口は、エンドラインぎりぎりを狙ってくるサーブに対して、腕に当てることはできてもボールをコントロールすることはできなかった。

 その結果、サービスエースを連続して許してしまう。やっとの思いでレシーブを上げてもいい攻撃にはつなげられず、ズルズルと失点を重ねて0-6となったところで、たまらずタイムアウト。しかし、その後もディフェンスを修正することができず、さらに坂口のブロックの後ろにボールを執拗に落とされるなど、ウイークポイントをことごとく突かれて9-21で第1セットを失った。

 第2セットに入り、坂口&藤井ペアはレシーブのポジションで変化を試みるが、一向に立て直すことはできなかった。村上だけでなく、石井のサーブでも何度となくサービスエースを献上。強力ペアの前に何もさせてもらえず、8-21と再びセットを奪われてセットカウント0-2と完敗した。

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