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ママさん監督・竹下佳江が語る
「バレーの現場復帰を決断したわけ」 (2ページ目)

  • 岡部充代●文 text by Okabe Mitsuyo
  • 西田泰輔●写真 photo by Nishida Taisuke

── 監督のお話が来たとき、ご主人はどのような反応でしたか。

「最初に私が『仕事はしない』と言ったとき、彼は『それだと息が詰まるんじゃない?』って。それで少しずつ事務所にお仕事を入れてもらって、ここまで来たんですけど、監督の話が正式に来たときも、『自分がやりたいのなら、やればいいんじゃない』と 。いつも私の意思を尊重してくれるので、私次第という感じでしたね」

── 監督就任を決断された一番の理由は何でしょうか。

「私しかいないんだっていうことを、何度も言ってもらったんです。そうやって必要とされるところはなかなかないわけで、私自身、現役時代に必要とされない時期もあったので、必要とされる大事さも分かっていました。誰にでも与えられるチャンスではないですし、やらざるを得ないという思いもありましたね。あとは、結婚して子どもも生まれて、そのなかで監督をやることの難しさはあると思うんですけど、逆にそういったところをクリアしていけば、メッセージを出せるのかなって思ったんです。働く女性であったり、子どもを持って頑張っている女性であったり。逆に仕事をやりたいけどできないという人たちに、何か届けられるのではないかという思いもありました」

── チーム作り、選手集めのところから携わっていらっしゃるわけですよね。

「そうですね。ただ、会見が会見だっただけに、私がチームを立ち上げた、みたいな感じになっていますけど......(苦笑)。そうではなくて、私はあくまで監督という立場がメインです。もちろん、スカウトのために選手を見に行くこともありますし、子どもを育てながらということで、そういった環境整備も含めて土台作りだと思っています。その部分もやりつつ、来シーズンからリーグに加盟できれば、本格的に指導していく感じですね」

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