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大林素子さんが「愛のムチ」。
女子バレーは東京へ大型選手育成を急げ

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • photo by JMPA

 リオ五輪女子バレーボール、全日本は予選ラウンドを4位(2勝3敗)で通過し、準々決勝では世界ランク1位のアメリカと対戦してストレートで敗れ、ベスト8に終わった。2大会連続のメダル獲得を目標に始動したチームだったが、それを実現できなかった。その要因と、東京五輪に向けての課題や期待される選手について、4大会連続で現地での解説を務めた大林素子さんにお話をうかがった。

photo by Sakamoto Kiyoshi photo by Sakamoto Kiyoshi 【profile】
大林素子(おおばやし・もとこ)
元全日本代表エース。180cmを超える大型選手でありながら、機動性のある攻撃とレシーブで長年全日本を牽引。ソウル、バルセロナ、アトランタの3大会で五輪に出場した。現役引退後は、解説者・タレントとして活躍している。


――初戦にして、最大のヤマと見ていた韓国戦で1-3と勝ち点1も取れずに敗れたことが、今大会の流れを決めてしまった気がしますが。

「韓国に敗れたことを、選手が思いのほか引きずりました。私自身も、初戦の韓国戦を勝てば、メダルに届く。負ければベスト8だろうと予測していました。

 日本の韓国戦のテーマは大エース、キム・ヨンギョンと、ヨンギョンの対角(パク・ジョンア)を崩していくこと。対角はうまく崩せてベンチに下げさせたところまではよかった。だけど、代わりに出てきた7番(イ・ジェヨン)が非常によくて。せっかく下げさせたのに、代わって入ったイ・ジェヨンにやられてしまった。

 入り(第1セット)は日本もよかったけど、代わった選手に流れを変えられて、日本はそれに対応できなかった。そして、やっぱり世界的なアタッカー、キム・ヨンギョンは圧倒的にすごかった」

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