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ママさん監督・竹下佳江が語る
「バレーの現場復帰を決断したわけ」 (4ページ目)

  • 岡部充代●文 text by Okabe Mitsuyo
  • 西田泰輔●写真 photo by Nishida Taisuke

── いま契約している3名は一度引退して、バレーボールから離れていたと聞いています。竹下さんも02年4月にNECを退社され、8月にJTで復帰されるまでブランクがありましたが、やはり彼女たちの気持ちが分かりますか。

「復帰するって、体力的にも精神的にもすごく大変なので、できれば現役の子が契約してくれるのが理想だとは思うんですけど、チーム事情もありますし......。不安もあるとは思いますけど、ゼロからなので、やりがいも感じているんじゃないのかなと、一緒にいて感じますね」

── 竹下さんは復帰したとき、「バレーって楽しい」と思われたとか。3人も同じ気持ちでしょうか。

「この前の試合のあとにそういう話をして、『バレーボール楽しい?』って聞いたら、『負けたのはすごく悔しかったけど、すごく楽しい』と言っていたので、そういう気持ちを大事にしてほしいなと思います」

── そういう人たちと一緒にやることで、育成の子たちも何か感じるのでは?

「育成という形で一緒にやっている地元の子たちは、やはりレベル的に少し落ちるんですよね。その子たちがプロ契約の選手と一緒にやって、すごいなと思ったり、こういうふうになりたいって思うことは、とても大事なことだと思います」

── 昨年出版された著書(『セッター思考』PHP新書)に、「今の時代はセッター型のリーダーが求められる」と書かれていましたが、その考えはいまも変わりませんか。

「これからどういう時代になっていくのかわからないですけど、自分たちが若いときはワンマンな監督でも、それが正しいと思ってついていっていたので、それもアリだとは思います。でも、いまは言葉を並べて、ちゃんと理解させないと納得してもらえないことが増えてきているので、しっかりコミュニケーションが取れるトップのほうが理想的なのかなと思いますね」

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