20歳の石川祐希に背負わせすぎ。3連敗で五輪出場は黄信号に (3ページ目)
主将の清水邦広はこう、言った。この日はチーム最多の23得点をマーク。
「若い選手たちは一生懸命やっているのに、結果が出ないのは残念です。勝ち切れないのは、自分の力不足です。申し訳ない気持ちでいっぱいです」
それぞれが覚悟を持って必死にプレーはしているのだが、勝負どころで押し切れない。どうしても勝ち切れない。高さの問題だけでなく、レシーブやパスの精度、ブロックとレシーブの連携、セッターとスパイクの呼吸……。すべてにおいて、ちょっとずつ、ずれているのかもしれない。
試合後、南部正司監督はロッカー室に戻ると、すぐにミーティングを開いた。「最後まで絶対に(リオ五輪出場を)あきらめずに戦おう」と檄を飛ばしたそうだ。
「ここで一回、言っておかないといけないと思ったんです。意思統一のためです。この敗戦でリオの切符の可能性は下がったんですけど、最後の最後までベストを尽くして戦い続け、(リオ五輪の)可能性を引き出そうと。もう選手たちはあきらめない気持ちでひとつになっていました」
あと3試合。強豪との戦いが続くけれど、指揮官も選手たちも奮起を誓い、「奇跡」を信じている。
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