【女子バレー】新戦術MB1を採用した眞鍋監督、本当の狙い (3ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi MIkari
  • 坂本清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi

 大竹は「ミドルの選手はみんなそうだと思いますが、悔しいです」と語り、普段はおっとりしている岩坂も「初めてこの戦術について聞いたとき、正直悔しかった。いろいろな思いをもってこの大会を迎えました。チャンスが少なくなるということなので、その分コートにいるときは1点でも多く取ろう、ブロックもキルブロックができなくても、一つでもタッチを取ろうというのが自分のテーマでした」と述べた。

 MBを1人にするというフォーメーションは、実は授業のバレーでも採り入れられており、ありふれたものだと複数のバレー指導者は言う。ただ、国際大会でそれを実行した例はほとんどない。眞鍋監督がこの構想を思いついたのは、2011年頃だったと言う。サイドアタッカーに比べてミドルブロッカーの得点が低いことに悩み、ミドルブロッカーの選手達にもそれを伝えてきたが、なかなか改善はされなかった。それならばシンプルに攻撃力を増やそうと考えた、と言うのだ。

「世界と同じことをやっていては絶対に金メダルは獲れない。そのためにできることは何かを考えました」

 最終戦後の会見で選手達はすっかり今後もこの戦術をとるものとして「もっと練習して詰めていきたい」と語っていたが、眞鍋監督は「MB1を今後もやるか、MB0にするか、それとも2人に戻すか、まだ全くわかりません。今後3、4ヵ月かけて検証して決めることになるでしょう」と、牽制した。

「リオ五輪まであと3年と言われますが、代表として活動できるのは1年のうち半年しかない。だから実質1年半しかないんです。9月にあった世界バレー予選は『これだけは、何があっても絶対に負けてはならない試合』でした。だから、新戦術を試せるのは、このグラチャンだけだったのです」

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