2013.11.25

【男子バレー】グラチャン最下位。いま全日本に何が起きているのか

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi

 11月24日に閉幕したグランドチャンピオンズカップ(以下グラチャン)男子大会。日本は5戦全敗、最下位に終わった。今年5月に男女あわせて史上初となる外国人監督、ゲーリー・サトウ氏が全日本男子の監督として就任して以降の成績は、ワールドリーグが参加18ヵ国中最下位、世界選手権アジア予選敗退(14大会連続出場の記録が途絶える)、アジア選手権4位、そしてこのグラチャン最下位。目を覆わんばかりだ。

グラチャンで5戦全敗に終わった全日本のゲーリー・サトウ監督 グラチャンは4大陸王者とFIVB(国際バレーボール連盟)推薦国1国との対戦であり、もともと厳しい戦いが予想されてはいた。また、FIVB推薦国も女子が格下のドミニカだったのに対し、男子はランキング3位のイタリア(日本は17位)だったという事情も重なった。

 大会直前の記者会見で、主力の一人、越川優からこんなコメントを聞いた。

「僕らは今、バレーをやり始めたばかりの中学一年生と同じなんです。いや、中学一年生なら白紙から吸収できるけど、僕らは20年間やってきたバレーを捨てて新しいことに取り組まなければならない。本当にそれでいいのか。その葛藤は今もあります。でも、やらなければならない。今はたぶん、結果にこだわりすぎる時期ではないと思う。選手だからもちろん結果はほしいけど、それによってゲーリーの方針がぶれる方がよくない」

 全日本のレギュラーに定着し始めたころの越川は、たとえ善戦しても敗れた場合には、こちらがどんなに健闘をたたえても「負けたら意味ないし」と口をとがらせていた。敗戦そのものは悔しくても、彼のその姿勢は好ましかった。そんな彼の口から、「今は結果にこだわりすぎる時期ではない」と聞いたときは、正直、複雑な思いだったが、これはよほどの事態なのだなと悟った。