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テニスのトップ選手のリアルな声。
コロナ禍で「どう気持ちを維持すれば...」 (6ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO


 ボールを打つことに関しては完成形に限りなく近づき、上達の余地もないように見えるトッププロたち。そのような超上級者が、単純作業にも見える反復練習やトレーニングに、いかなる意義や楽しみを見いだせるのだろうか?

 そのような純粋な問いをぶつけると、土居は戸惑いの響きを帯びた声で「だって、そんなにうまくないですもん」と極めて実直に答えた。

「私もできないこといっぱいあるし、上達できる喜びを感じているから、続けられるんだと思います。とくにテニスは対人スポーツなので、相手によって球質も異なるし、一球一球で微妙な変化もあるので、毎回完璧に打てることなんてない。日々、ボールを打って上達する楽しみは感じますし、自分は下手くそだって感覚はありますよ。

 目的意識はその時々で違うけれど、今ならショットのクオリティを上げることを考えています。軌道や回転を重視するなど、自分のなかでテーマを決めてやったほうが楽しいですから」

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