2020.04.02

テニスのトップ選手のリアルな声。
コロナ禍で「どう気持ちを維持すれば…」

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

 土居美咲はその時、翌日から始まるBNPパリバ・オープンの予選に向けて、自信を深めモチベーションを高めていた----。

土居美咲は突如中止の知らせに目を疑ったという 3月上旬に、米国カリフォルニア州で開催される「オラクル・チャレンジャー」は、BNPパリバ・オープンの前週に同会場で開催される前哨戦的な位置づけである。その大会で土居は、敗戦の際まで追い込まれた試合も切り抜け、最終的に準優勝の好結果を掴んでいた。

 昨年末に負った肩のケガのため、もどかしさを抱えつつ迎えた今シーズンだが、ようやく目指すプレーができるようになってきた。連戦を勝ち抜いたことで勝利の味も十分に味わい、なおかつ身体の疲れもない。BNPパリバ・オープンの本戦出場にはわずかひと枠届かなかったが、予選を勝ち上がる自信もある。

「この勢いで、一気に行きたい」

 気持ちの高ぶりを感じながら、彼女はドロー表と試合スケジュールが出るのを待っていた。

「え、え、え? 大会キャンセルとかあり得るの?」