松岡修造が望月慎太郎を語る「プレーはジョコビッチタイプ。武器は...」 (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by Ko Hitoshi

 松岡氏と全くの同意見を持つのが、盛田正明氏だ。盛田氏は、ジュニアがプロになるための海外テニス留学をサポートする「盛田正明テニス・ファンド」(以下、盛田ファンド)の主宰者。望月は、13歳から「盛田ファンド」の奨学金によって、錦織圭が練習拠点にしているIMGアカデミーで海外テニス留学を行なっている。盛田氏もまた、望月の優勝に決して浮き足立つことはない。

「(優勝は)うれしかったですけども、それで(望月の)将来が約束されたわけではありません。(ウインブルドン・ジュニアの)今までの優勝者を見ても、(プロになってから)本当に世界のトップに出た人はわずかしかいませんから、これからが大事です。これで勢いをつけて、もっと努力してほしいですね」

 プロになってからが大事だと口を揃える松岡氏と盛田氏は、望月が日本男子ジュニア初のITFジュニアランキング1位になった快挙に関しても、記録上のことであると冷静だ。

 また、ジュニア有望選手は、早くからジュニア大会でプレーしないで一般のプロ大会に挑戦を始めているため、ジュニア世界一の選手が、真の実力ナンバーワンとは限らないという現状を知っているからこそ手放しでは喜ばない。

 現在16歳の望月が、いつプロに転向するかはまだ定かではないが、16~17歳でプロの大会に挑戦を始めるのは決して遅いデビューではない。かつて錦織も、17歳の頃にはプロの大会へ果敢に挑戦していた。松岡氏は、望月がプロの大会に挑戦しても、すぐには結果を出すのが難しいと予測している。

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