錦織圭VSフェデラー戦。「待たないことが重要」で速い展開になる
ウインブルドン2年連続2度目のベスト8入りを決めた錦織圭「ここから最高の選手たちとやり合わないといけないので、さらにレベルを上げないといけないかなと思います」
今の錦織圭にとってグランドスラムのベスト8は単なる通過点に過ぎない。自分の気持ちを引き締めて、これから始まる強敵との戦いを覚悟する――。
ウインブルドン4回戦で、第8シードの錦織(ATPランキング7位、7月1日づけ/以下同)が、ミハイル・ククシュキン(58位、カザフスタン)を、6-3、3-6、6-3、6-4で破り、2年連続2度目のベスト8進出を決めた。
ウインブルドンで2回目のベスト8を記録した日本人選手は、1968年のオープン化(プロ解禁)以降、伊達公子以来2人目で(1995年ベスト8、1996年ベスト4)、日本男子では初めてだ。
4回戦では、ククシュキンが予想以上にグラス(天然芝)コートで、しぶといプレーを見せた。
「バックハンドのダウンザラインとか、いつもとは違う感じのボールが来るので、その対応が少し難しく感じた。芝で思っていたより苦労しましたね。バウンドがほとんど弾まないし、止まったりする。攻めないといけないとわかっていても、低いボールなのでウィナーが取れなかったり、ちょっと我慢が必要だったりした」
こう振り返った錦織は、第2セットをワンブレークでククシュキンに取られ、今回のウインブルドンで初めてセットを落とした。
だが、相手を追い込むビッグショットがククシュキンにはないため、錦織に焦りはなかった。4本以下のラリーでは互角の展開だったが、ラリーが長くなるほど錦織が優位に立ち、9本以上続くラリーでは、ククシュキンが6ポイントしか取れなかったのに対して、錦織は15ポイントを奪って力の差を見せつけた。特に、錦織の伸びがあって深いフォアハンドストロークを、終始嫌がりミスしていた。
今回のウインブルドンでの錦織は、1~3回戦すべてでストレート勝ちを収め、4回戦での1セットを落としただけで、理想に近い勝ち上がり方で準々決勝に到達してみせた。
「今のところは、満足しています。今日の試合(4回戦)は、簡単ではなかったので、その中でも作戦を見つけて、徐々にいいプレーも出だしたので、しっかり試合を戦ったという充実感はあります」
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