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錦織圭VSフェデラー戦。
「待たないことが重要」で速い展開になる (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by ko Hitoshi

 このように振り返った錦織を、ツアーに帯同しているダンテ・ボッティーニコーチは、「(圭は)このトーナメントの全試合でとてもいいプレーをしていて、僕もとてもうれしく思います」と満足げな表情を浮かべた。

 4回戦までシード選手と1回も対戦することのない幸運も手伝って、省エネで勝ち上がってきた錦織は、準々決勝で第2シードのロジャー・フェデラー(3位、スイス)と対戦する。 

「(圭との試合は)タフになると思うよ。それに圭は、たくさんのエネルギーを温存して準々決勝に進出してきている。ここ最近のグランドスラムでは、いくつかタフマッチをくぐり抜けて勝ち上がっていたのを僕も覚えているよ。(今回のウインブルドンで)ここまで彼は本当に順調だよね。準備万端だと思う」

 フェデラーも錦織のエネルギーが十分にあることを理解し、決して相手を過小評価することはない。

 2人の対戦成績は、錦織の3勝7敗で、グランドスラムでは2017年全豪オープン4回戦以来2度目の対決。ウインブルドンでは初めてとなる。グラスでは一度だけ対戦したことがあり、2014年ATPハレ大会の準決勝で対戦し、フェデラーがストレートで勝っている。直近の対戦では、2018年のATPファイナルズで、錦織がストレート勝ちを収めている。

 37歳のフェデラーは、ウインブルドンで男子史上最多の8回の優勝を誇り、グラスをもっとも得意としている。誰もが認める"グラスの王者"であり、今回も優勝候補のひとりだ。そのフェデラーへの挑戦権を得たことに錦織は喜びを覚える。

「芝で最高の相手とやれるのは楽しみですね。ここ(ウインブルドン)で、今でも優勝できる力を持っている選手です」

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