錦織圭VSフェデラー戦。「待たないことが重要」で速い展開になる (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by ko Hitoshi

 これまで10回フェデラーと戦ってきた錦織だが、準々決勝ではおそらく一番アグレッシブなプレーをしてくるフェデラーと戦うことになり、厳しい展開を強いられる覚悟をしておくべきだろう。

「速い展開にしてくるだろうし、自然と今までよりはラリーができないと思う。彼のスライスだったり、サーブ&ボレーだったり、ちょっと他とは違うプレースタイルなので。(自分から)先に仕掛けたり、待たないことが重要かな。そこでどうやって戦っていくかしっかり頭に入れて臨めたらと思う」

 このように語る錦織が、コースを読みにくいフェデラーのサーブを、得意のリターンでどう攻略して先手を奪うかがポイントのひとつになりそうだ。

 錦織の巧みなショットメイクによって、ベースライン上でのラリーの機会が増えれば、錦織も活路を見出せるかもしれないが、フェデラーはそれを阻止するために、サーブやリターンから早い展開でのネットプレーを当然織り交ぜてくるだろう。

 フェデラーは、2007年マイアミオープンで、当時17歳の錦織と初めて練習して以来、錦織の才能を買っている

「圭は、優れたバックハンドを打てるひとりで、リターンがすばらしい選手です。メンタルも安定している。彼を17歳ぐらいから知っているけど、いつも優れた才能の持ち主だと思っているよ。だから、成長した彼を見るのはうれしい」

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