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錦織圭、ショットの選択がズバズバ的中
「すべきことがわかっていた」 (2ページ目)

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

 元来、屈指のショットメーカーである錦織なのだが、ここへ来てようやくグラス(天然芝)コートでも、得意とする頭を使うテニスが冴えている。特にリターンの駆け引きが、他のサーフェスよりもグラスでは重要だと認識している。

 今後ラウンドが進む中で、ミロシュ・ラオニッチ(17位、カナダ)やロジャー・フェデラー(3位、スイス)といったサーブのいい選手とグラスで対戦する時は、相手サーブのコースにヤマを張っていかないと苦しい状況も出てくる。そうなると、駆け引きの重要性が増してくるのだ。

 また、錦織自身、グラスでの有効な戦術やショットの選択が的確になってきたことで、ポイントに結びつけやすくなっている。

 29歳の彼が、ウインブルドンのセンターコートでプレーするのは今回が4回目だったが、センターコートでの勝利は、2016年大会2回戦以来2度目となった。これまでの経験を踏まえ、彼特有のマインドセットで、センターコートでの戦いに臨んでいた。

「たぶん何かいい意味で、あんまり"今日はセンターコートだ"って思わなくなっていた。今日も試合後に言われて気づきましたけど、試合前もあんまり意識もなく、センターだからといってそんなに緊張感もなかった。たぶん今までの経験とか慣れが助けになっているんじゃないかなと思う」

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