錦織圭は南米へ。「好きにならざるを得ない」クレーの連戦は吉と出るか (2ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

「新たな挑戦ではあります。去年優勝したメンフィスに出ないのは寂しい思いもありますが、クレーで今まで活躍できているだけに、ここでポイントを獲りに行く」

 昨年末、南米ルートを選んだ理由を問われた錦織は、そう簡潔に説明した。

 昨年の錦織はメンフィスを制したが、1週あけて出場したアカプルコでは2回戦で敗退。そこからデビスカップに出るため英国へと向かい、1週間後にはアメリカ西海岸へと戻る大移動をした。

 そのタフなスケジュールのなかでも、インディアンウェルズではベスト8進出を果たしたが、今年さらなるポイントの上乗せが期待できるのは、やはりアカプルコとインディアンウェルズの週だろう。そのために今季の錦織が選んだのが、勝率.718の好戦績を残すクレーコートであり、なおかつ移動距離や環境の変化を抑えられる南米ルートだった。

「非常にいい選択だ」と、このスケジュールに自信を見せたのは、コーチのマイケル・チャンである。

「彼はクレーで、いつもすばらしいプレーができている。それにリオは、昨年のオリンピックで活躍したいい思い出もある。肝心なのは、ハードコートからクレーコートへの適応だが、それも時間があるので問題ない」

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