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ジョコビッチが感じるテニス変革期。
「錦織は全豪OP優勝候補のひとり」 (3ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by Getty Images

 その意味でも、年が明けると同時に「ふたつの地」で行なわれた「ふたつの開幕戦」は、今季を占ううえで象徴的な内容だった。

 カタール・オープンでは、ジョコビッチとマリーが他の試合とは明らかに次元の異なる死闘を演じた。同時期に行なわれたブリスベン国際では、錦織がスタン・ワウリンカ(スイス)を、ラオニッチがナダルを破り、最終的には"次期王者候補"と目されてきたグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)が錦織を破って大会を制す。ふたつの大会は、見なれた光景と新鮮な風を、今季の勢力予想図上に映し出した。

 カタール・オープンを制し、「これ以上は望めない最高のスタートを切れた」と笑うジョコビッチは、今季の展望やライバルたちの動向について問われると、次のように答えている。

「テニス界はふたりのレジェンド(フェデラー&ナダル)が戻ってくるのを楽しみにしているし、それは僕も同様だ。彼らふたりにアンディ、そしてワウリンカを加えた5人は、いつもグランドスラムを争ってきた。彼らと今年も競い合っていくのが楽しみだ」

 また、複数のグランドスラムタイトルを持つこの5選手に対抗しうる存在として、ジョコビッチが真っ先に名を挙げたのが、錦織である。

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