2016.06.04

錦織圭の今季前半。過去5年を比べてわかる
「クレー」での急成長

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki  photo by AFLO

 26、27、32、38、38――。

 この数字は、錦織圭が全仏オープン前までに戦った試合数の、今年も含めた過去5年間の推移である。

今年のクレーコートで錦織圭が残した成績は13勝4敗 2012年は、全豪オープンでベスト8に進出し、ランキングもトップ20入りを果たす好スタートを切った年。だが、その後はケガが重なり、欧州のマスターズ大会を欠場。試合数は「26」にとどまり、全仏オープンも出場を見送っている。

 2014年は、”マイケル・チャン・コーチ元年”だ。それまでは、「どうプレーしたらよいのかわからず、苦手意識しかなかった」というクレーコートでの戦い方を元全仏優勝者に伝授され、バロセロナ・オープン優勝、マドリード・マスターズで準優勝の大躍進。試合数も「32」まで大幅上昇した。ただ、技術や戦術面の急成長に肉体がついていかず、続くローマ・マスターズは欠場。ケガと迷いを抱えて迎えた全仏は、初戦敗退であった。

 このように、過去数年にわたり錦織を悩ませたフィジカル面を改善し、キャリア最高の前半戦を送ったのが、昨年のこと。バルセロナで優勝、マドリードではベスト4、さらにローマでもベスト8の好成績を残し、なおかつ前半戦の大会欠場や棄権はゼロ。その成果を端的に示すのが、「38」の試合数である。