2016.05.31

全仏4回戦の明暗。ガスケにあって錦織圭に欠けていたもの

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

全仏テニス4回戦を戦った錦織圭(右)とリシャール・ガスケ 「ベスト4だったり、決勝に行ける可能性は感じていたので、やっぱりもったいないというか、悔しいですね」

 錦織圭は敗戦の悔しさに表情をこわばらせながら、言葉少なに語った。確かに現在の錦織のテニスは、高いレベルにあるのは間違いないが、グランドスラムの第2週で勝ち続けるためには、あるものが決定的に欠けていた……。

 ローランギャロス(全仏)4回戦で、第5シードの錦織(ATPランキング6位、5月23日付、以下同)は、第9シードのリシャール・ガスケ(12位、フランス)に4-6、2-6、6-4、2-6で敗れ、2年連続のベスト8はならなかった。

 2人の対戦成績は、錦織の2勝6敗。前哨戦のマスターズ1000・マドリード大会で、錦織がガスケから初勝利し、続くマスターズ1000・ローマ大会でも勝って、レッドクレーで2連勝していた。だが、両者がグランドスラムで戦うのは初めてだった。

 プレーが始まる前から、全仏のセンターコートであるフィリップ・シャトリエコートは「リシャールコール」が飛び交い、錦織は完全アウェー状態での戦いを強いられた。