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「大谷翔平のようにラグビー日本代表も世界一を目指して」エディー・ジョーンズが語る選手への期待 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji

――現在の日本代表の若手選手の中で、大谷選手のように世界トップクラスになれる可能性のある選手は見つけられましたか?

 1名、2名は非常にいい選手がいます。ただタレントがあるから大谷選手のようになれるわけではありません。ハードワークがあるからこそ、かつそれを何度も何度も、長期間を経てやり続ける、その能力がある選手が大谷選手のようになれるのです。

――2019年W杯前後は、日本を本拠地とするサンウルブズがスーパーラグビーに参戦していました。リーグワンのレベルが上がっている一方で、もっと日本代表の若手選手は海外でプレーした方がいいと思いますか?

 それよりも日本人の選手にリーグワンでプレーするチャンスを与えることが大事だと思います。リーグワンで実際にプレーしている日本人選手の割合は実は53%にとどまっている。かなり低い数字です。だから、2027年に向けて75%ほどに、日本人選手がリーグワンでプレーするパーセンテージを上げていきたい。それは規定を変えるということではなく、プレーの質が大事になってきます。日本人の選手がベターにならないといけない。そこがチャレンジですが、うまくいけば日本人選手が成長しない理由はありません。

――トップ4を目指す2027年W杯の予選プール抽選のことを考え、世界ランキングを上げるためにテストマッチに勝っていかないといけないという現実もあります。その自信はありますか?

 100%、自信はあります。ただ4年間のプランなので、明日、明後日、実現するわけではないですが、そもそもイングランド代表に勝ちたいし、勝てると思っています。ただし時間がかかるプロジェクトだとも思っています。

■Profile
エディー・ジョーンズ
1960年1月30日生まれ。オーストラリア人の父と広島県にルーツのある母を持つ。ラグビー選手として活躍後、数々の代表、クラブチームを指揮し、2012年にはラグビー日本代表のヘッドコーチに就任。2015年ラグビーワールドカップでは初戦で強豪国の南アフリカと対戦し、見事勝利を収めた。歴史的な勝利は「ブライトンの奇跡」と呼ばれ、社会現象を巻き起こした。その後、イングランド代表、オーストラリア代表を歴任し、2024年から2027年までの4年間、再び日本代表の指揮を執ることとなった。

著者プロフィール

  • 斉藤健仁

    斉藤健仁 (さいとう・けんじ)

    スポーツライター。 1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。2000年からラグビーとサッカーを中心に取材・執筆。ラグビーW杯は2003年から5回連続取材中。主な著書に『ラグビー『観戦力』が高まる』『世界のサッカーエンブレム完全解読ブック』など多数。

【ラグビーW杯フォト】日本代表「ブライトンの奇跡」プレイバック(23点)

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