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FB松島幸太朗、SO松田力也、HO堀江翔太...ワールドカップを目指す日本代表選手たちがリーグワンで存在をアピール (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

【松田がわずか7カ月で復帰】

 自身3度目のワールドカップ出場に向けて、松島は「(リーグワンを通じて)プレーの安定性を高めたい。アタッキングラグビーにどんどんボールに絡んで、自分で行くのかパスをするのか、オプションをどんどん増やして相手の脅威になっていきたい」と意気込む。

 そして復帰と言えば、もうひとり注目すべき選手がいる。埼玉パナソニックワイルドナイツのSO(スタンドオフ)松田力也(28歳)だ。

 今年5月、松田は昨季リーグ最終戦で左ひざ前十字じん帯を断裂。そのためリーグワンのプレーオフ準決勝、決勝はもちろん、今年の日本代表活動にも一切参加することができなかった。

 しかし「(ケガする)前より強くなって戻ってくる」という強い信念のもと、松田は"ゴッドハンド"の異名で呼ばれる佐藤義人トレーナーとリハビリを開始。すると、復帰まで10カ月~1年ほどかかると思われていたにもかかわらず、松田は7カ月で公式戦の舞台に戻ってきた。

「開幕戦に絶対に間に合わせたい」。松田がそう願った東芝ブレイブルーパス東京(昨季4位)とのリーグ開幕戦。序盤はブレイブルーパスの気迫の前に先制される苦しい展開となるも、10番を背負った松田は巧みにゲームをコントロールし、徐々にワイルドナイツのペースとなっていく。

 そして12-16で迎えた後半15分、松田は「サインプレーのなかで自分の前が空いているのが見えた。ここは勝負だな」と冷静に判断し、40メートルをひとりで走りきって逆転トライ。22分に日本代表SO山沢拓也(28歳)にポジションを譲ったものの、勝利に貢献してリーグワン連覇に欠かせないピースであることを証明した。

「(リハビリ期間は)自分を見つめ直すいい時間だった。強くなって帰ってこられた。先のことを考えず、一戦一戦やることが2023年W杯への近道。結果はついてくるものだと信じて、今できることをやり続けたい。今季は最後までグラウンドに立って全員で連覇を達成したいし、その先を見据えながら毎試合、努力を続けたい」(松田)

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