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早稲田の強みは高速BK、課題はスクラム。真っ向勝負で見えた「アカクロ」の現在地 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 ただ、ひとつ疑問が残った。マイボールスクラムで組んだ瞬間にHOが足をかいてボールを出す「ダイレクトフッキング」を、なぜ使わなかったのか。

 それについて、大田尾監督は「ダイレクトフッキングという変化球を投げるよりも、ストレートに(真っ直ぐ押すことで)勝負した。僕も(仲谷)FWコーチも、やろうとしたことを今日の8人で自信を持ってやった、という捉え方をしてもらえれば」と説明した。

 今回対戦した帝京大だけでなく、対抗戦の好敵手・明治大、関東リーグ戦の優勝候補筆頭・東海大、関西リーグの首位・京産大など、いずれのチームもスクラムに自信を持っている。今後の大学選手権での対戦を見据え、スクラムの強化から逃げては通れない。春から真っ直ぐ組むことにこだわっていた早稲田FW陣は、あえて真っ向勝負を挑んで自分たちの現在地を測ったのかもしれない。

 早稲田大の今季のスローガンは「BE HUNGRY」。

 昨季、天理大に力負けした接点は強みに変わりつつあり、BKの走力、得点力は大学随一である。自分たちの強みを再確認し、課題のスクラムを貪欲にレベルアップさせることができるか。

 対抗戦は残り2戦。11月23日の「早慶戦」、12月5日の「早明戦」で連勝し、優勝を目指す。

スクラムの差が勝敗を左右した2年前の「早明戦」

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