慶應義塾大に何が起きた。22年ぶりに大学ラグビー選手権出場を逃す (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji



 ただ、今後に向けて光明もある。ルーキー中楠のプレーは早稲田大戦で輝いていたし、マプスアは攻守にわたってモールでファイトしていた。また、下のチームで結果を残してステップアップしてきたWTB佐々木隼(1年)も早慶戦出場を果たした。

 早慶戦のメンバーのうち11人が外部生で、7人が2年生以下。新しい慶應の片鱗を少しは見せることができたと言えよう。

 21年間続いていた大学選手権出場が止まることになり、栗原キャプテンはこう語る。

「申し訳ない気持ちですが、ここから後輩がつなげて、新しい慶應の歴史ができるのであればいい。僕たちの1年を無駄にせず、今シーズンを糧にしていいチームを作ってほしい」

 来シーズン、日本ラグビーのルーツ校である慶應義塾大は、雨降って地固まる、となるか。

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