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ラグビー日本代表が歴史を変えた!
勝因は「果敢なアタック」と「我慢」 (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 齋藤龍太郎●撮影 photo by Saito Ryutaro

 試合後、ジョセフHCはこう振り返った。

「今週は万端の準備ができた。まぐれ(の勝利)ではない。いろいろな人たちが懸命に努力した結果だ。4年間一緒にやってきたトニー・ブラウンコーチのおかげで選手たちも自信を持って試合に臨むことができたし、スコッド・ハンセンコーチや長谷川慎コーチもよくやってくれた。

 そしてなにより、選手たちの『勝ちたい』という気持ちがスコットランドを上回った。ベテランも若手も150%の力を出し切った。それが勝利につながり、こうした景色をつくり出した」

 日本代表は「ワールドカップ・ベスト8」を目標に掲げてきた。ただ、戦いはまだ続く。そのことを選手たちもわかっている。歓喜に浸ることなく、試合後はすぐにリーダーグループでミーティングを行ない、「準々決勝もあるので、気持ちを切り替えよう。もう一度、歴史を変えよう」と話し合った。

 リーダーグループがチームを引っ張り、選手主体で行動する――。言葉にするのは簡単だが、選手たち自らが考えてチームを牽引する集団に、ジョセフHCが4年間かけて鍛えてきた。それが、今のジェイミー・ジャパンの強さである。

「初のベスト8」という扉を開いた。そして、日本代表は世界ランキングを過去最高の7位まで上げた。ただ、チームは次の目標に向けて、もう走り出している。

 10月20日、東京スタジアム――。日本代表は準々決勝で、W杯優勝2回を誇る南アフリカ代表(同5位)と対戦する。前回大会で逆転勝利を飾り、「ブライトンの奇跡」と呼ばれた試合の相手だ。4連勝の勢いと自信をラグビー強国にぶつけて、再び日本代表は奇跡を起こす。

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