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ラグビー日本代表が歴史を変えた!
勝因は「果敢なアタック」と「我慢」 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 齋藤龍太郎●撮影 photo by Saito Ryutaro

 前半39分、ピッチを広く展開したのち、ラファエレがボールを転がすグラバーキックを放つ。そのボールを福岡が見事にキャッチしてトライ。21-7と大きくリードして、前半を折り返した。

 そして後半も、日本代表が先手を取る。後半3分、福岡が相手の持っていたボールを弾き、すぐさまマイボールとする。そしてそのまま50メートルを走り切り、さらにトライを積み重ねた。「ティモシー選手がいい形でプレッシャーかけてくれていたので。ティモシー選手の協力があってのトライです」(福岡)。

 このトライの持つ意味は大きかった。28-7と21点差になったことだけでなく、これで4トライ目となったことでボーナスポイントを獲得。スコットランド代表がベスト8に入るためには、残り35分で3トライを奪ってボーナスポイントを獲得し、かつ日本代表に8点差以上をつけて勝たなければならない。

 ただ、決勝トーナメントに過去7回進出しているスコットランド代表も、ベスト8進出へ意地を見せた。後半9分にはボールをゲインされてPRウィレム・ネルのトライで28-14。さらに後半15分にもトライを許し、28-21と7点差に迫られる。

 アタックで仕掛けた前半から一転して、後半の日本代表はディフェンスで我慢する時間を強いられた。しかし、個々がしっかりとタックルを決めて、相手の大きな得点源であったモールも止めたことで、追加点を許さなかった。最後はFWがボールをキープして時間を使い、28-21でノーサイド。平成元年に勝利して以来、令和元年に再びスコットランド代表を撃破した。

 日本代表はプール戦4戦全勝。9大会目のワールドカップにして、初めて決勝トーナメント進出を果たした。

 スコットランド代表戦の勝因を、リーチは「我慢。最後まで走って、立ち上がって、タックルに行ったこと」と語り、No.8(ナンバーエイト)姫野和樹(トヨタ自動車)は「みんな、がんばったから」と破顔した。FWを牽引した堀江も「(相手は)めちゃくちゃ強かったが、練習の成果が出た。フィジカルで圧倒してこようという気迫がすごかった。(後半は)流れが向こうにいくと思っていたので我慢した。ベスト8に入れて、めちゃくちゃうれしいです」と表情を崩した。

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