【ラグビー】東京セブンズでベスト8。リオ五輪は近づいたか? (3ページ目)
また、セブンズ経験の豊富なフィジー出身のトゥキリ ロテ ダウラアコ(北海道バーバリアンズ)が日本国籍を取得し、香港大会から出場できるようになったことも大きかった。瀬川HCは、「東京セブンズのMVPは、トゥキリでしょう。彼は守備範囲が広い。コミュニケーション能力が高く、ピンチを摘み取る能力にも長(た)けている。また、他の選手が彼と連係して良い動きをしていた」と振り返る。さらに、坂井克行主将(豊田自動織機)や、2004年から日本代表でプレイする「ミスターセブンズ」こと桑水流裕策(コカ・コーラ)など、経験のある選手がそろったことで安定感も増した。
現在のメンバーは、2月に行なわれたワールドシリーズ第4戦のニュージーランド大会や第5戦のアメリカ大会、そして3月下旬の第6戦・香港大会に出場した選手が多く、東京セブンズでは攻撃の連係面で冴えを見せた。そして、若手の活躍も特筆すべき点だろう。サモア戦では松井千士(同志社大3年)がトライを挙げ、15人制日本代表でもある「二刀流」の藤田慶和(早稲田大4年)はキレのあるステップで観客を驚かし、合谷和弘(流通経済大4年)も世界相手に貴重な経験を積んだ。
東京セブンズで日本代表は、中堅チームと互角に戦えることを証明したと言えるだろう。リオデジャネイロ五輪の金メダル候補で、ワールドシリーズ総合2位のフィジー代表には歯が立たなかったものの、フィジー戦後に桑水流は、「自分としては、あまりやられた感じはしていない。もっと組織で戦えれば、守ることができるはず」と手応えを口にしている。
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