【ラグビー】大学選手権、国立の切符を手にするのはどの4チームか?
12月1日の試合で帝京大を下し、対抗戦グループ初優勝を飾った筑波大
14年ぶりに対抗戦優勝の明治大は、リーグ戦を全勝優勝した東海大と同じプールに入った 今年度からラグビーの全国大学選手権の仕組みが変わった。これまでは16チームによるトーナメント制だったが、今回からプール制が導入される。11月に行なわれた地方大学の三つ巴によるファーストステージの勝者と、関東大学対抗戦A、関東大学リーグ戦1部、関西大学Aリーグのそれぞれ上位5校の計16チームがセカンドステージに参加。ここで4チームごとにA~Dまでの4つのプールに分かれ、各プールの上位1チームが1月2日に国立競技場で行なわれる準決勝へと駒を進める。
焦点のひとつは、帝京大の4連覇の可能性だろう。連覇を支えたフォワード陣は、今季も球際で激しい圧力をかける。対抗戦グループでは僅差の勝負を制するなか、フッカー泉敬主将は「クロスゲームになることは練習で常に想定しています」と言い切る。部内に勝つためのメソッドが根付いているのだ。
ただ、帝京大にとって不安があるとすれば、スクラムかもしれない。12月1日の筑波大戦、すでに対抗戦の優勝を決めていた帝京大だったが、10-24で敗れ全勝優勝を逃した。この試合で今季の帝京大を象徴するシーンがあった。それが14点差を追う後半12分、敵陣ゴール前まで攻め込みながら自軍ボールスクラムで球を奪われ、チャンスを逸してしまった場面だ。今季から左プロップに入る森川由起乙(もりかわ・ゆきお)は、「姿勢を低く保とうとしたんですが、相手に持ち上げられて、姿勢が高くなったしまった」と振り返った。
これまで選手権3連覇を支えてきた左プロップの吉田康平(現・トヨタ)やフッカーの白隆尚(はく・たかよし/現・NTTコム)らが卒業し、今季の帝京大のスクラム最前列は全員が新メンバーとなった。スクラムは個々のパワーだけでなく、全体の呼吸やまとまりが必要とされる。その影響もあってか、発展途上の段階だと泉主将も認めている。
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