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【ラグビー】大学選手権、国立の切符を手にするのはどの4チームか? (3ページ目)

  • 向風見也●文 text by Mukai Fumiya
  • 井田新輔●写真 photo by Ida Shinsuke

 そして今回の選手権でダークホース的存在なのが対抗戦4位の早稲田大だ。何より、帝京大が苦しむスクラムに自信を持っている。12月2日に行なわれた早明戦は、後半32分に自陣ゴール前でスクラムを故意に崩した反則を取られて認定トライを喫し、32-33で敗れた。それでもプロップの主将・上田竜太郎は、「全体を通して上手く組めた」と振り返る。ほかの時間帯はピンチの局面で相手のスクラムをめくり上げるなど、確かな手応えを掴んでいる。「チームを強化するには、まずディフェンスとセットプレイ」という後藤禎和監督も、今季のフロントロー陣を高く評価している。

 セカンドステージ「プールB」に入った早稲田大は、いきなり昨季準優勝の天理大(関西1位)と激突する。バックス陣が巧みなパスを繰り出す西の王者を相手に、まずはセットプレイで圧倒したいところだ。そこで弾みをつけ、リーグ戦2位の流通経済大、関西5位の大阪体育大との試合に挑みたい。

 そしてセカンドステージで最も混戦が予想されるのが「プールC」だ。リーグ戦1位の東海大、3校同時ながら対抗戦で優勝を飾った明治大を軸に、フィジカルに自信を持つ関西4位の近畿大、リーグ戦5位ながら躍動感あるパスラグビーを展開する日本大がしのぎを削る。

 リーグ戦を全勝優勝した東海大は、フォワードの先発メンバー全員が体重100キロ以上。「体重ばかり言われますけど、機動力もあるんです」と木村季由(きむら・ひでゆき)監督が言うように、谷昌樹、扇勇人の両フランカーがグラウンドを駆け回る。リーグ戦では、スクラムをほぼ完璧に押し込んだ。フッカーの崩光瑠(くずれ・ひかる)は言う。

「(最初の)ヒットでまとまっていけば、どこのチームでも対抗できる」

 11月下旬にはトップリーグに所属する東芝に赴き、ミニ合宿を敢行。帝京大などフィジカルに長けた相手を見据え、社会人相手に準備を重ねた。

 対する明治は真っすぐ縦に走るメンバーを揃える。ナンバーエイトの堀江恭佑が正面から相手を蹴散らし突破口を開くと、スピードのあるスクラムハーフの山口修平、センターの猿楽直希が間髪入れずに駆け込んでくる。また、スタンドオフの染山茂範はプレイスキッカーとしても定評があり、1点を争う展開では頼れる存在となる。

 12月8日から始まるセカンドステージ。各プールの熾烈な戦いを制し、1月2日の国立へ駒を進めるのは、どの4チームだろうか。

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