2012.12.26

【ラグビー】花園開幕。
山沢拓也(深谷高)を筆頭に将来のジャパンを担う逸材たち

  • 向風見也●文 text by Mukai Fumiya
  • 井田新輔●写真 photo by Ida Shinsuke

2年前の花園で「今大会最大の発見」と賞賛された深谷高校の山沢拓也 日本代表のエディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)は、現在行なわれている国内のゲームを次のような視点で見ているという。 

「何の知識もなくその試合を見た時でも『この選手がインターナショナルだ』とわかる、他の誰よりもハードワークしている選手に着目したい。『彼がいたからチームの流れが変わった』、それくらいシンプルな部分を見たい」

 12月27日から年明けの1月7日まで、全国高校ラグビー大会が行なわれる。ジャパンの指揮官が注目する中、将来の日本ラグビー界を担うのではと言われる逸材たちは、どんなプレイで魅了してくれるのだろうか。

 なかでも、最も多くの期待を集めているのが、深谷高校(埼玉)スタンドオフ・山沢拓也(3年/178センチ、83キロ)だ。高校に入学してから本格的にラグビーを始めたが、1年生の時に花園で大ブレイク。相手の守備に詰め寄られても鋭いパス、キックを放てる技術力とボディバランスの良さを長所とする。

 今や山沢は様々なカテゴリーでの代表から引っ張りだこだ。2012年3月には、高校日本代表のヨーロッパ遠征に1学年上の選手とともに参加。18歳以下フランス代表戦では相手ディフェンスラインを翻弄し、勝利に貢献した。高校ジャパンのスタッフでもある深谷高校の横田典之監督も、「試合ごとに成長した。外国人が相手でも通用していた」と舌を巻いた。

 6月には、日本ラグビー協会の若手育成プロジェクト「ジュニア・ジャパン」の一環で、トンガ代表との強化試合に出場する。自分よりもひと回りも大きい大男たちを相手に「怖かった」と言いながらも、絶妙なパスでトライを演出。さらに、7月中旬に行なわれた日本代表候補強化合宿には高校生でただひとり呼ばれ、ジョーンズHCに「ソフトハンズの持ち主」と、ボールを扱う柔らかな手捌(さば)きを褒められた。

 日本代表の常連としてスタンドオフ、センターを務める立川理道(たてかわ・はるみち)は、かねてから山沢の才能に注目していた。

「高校生の段階であれだけうまくて、スピードもある。正直、自分とポジションの重ならないフルバックとかをやって欲しいですね」