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【NFL】混戦のプレーオフ。
スーパーボウルの有力候補は4チーム (3ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka  photo by AFLO

 TEの仕事は、パスを受けることだけはない。攻撃ラインの一員として相手守備ライン選手をブロックしたり、味方のRB(ランニングバック)の走路を切り開く役割もある。そんな多岐にわたるプレーのなかで、グロンコウスキーは出場80試合で通算65TDも挙げてきた。TEのなかでは群を抜くハイペースである。

 ただ、唯一の弱点は、激しいプレーから生じる故障が多いことだ。今季もシーズン終盤にひざを痛めてしまった。ペイトリオッツがスーパーボウル連覇を成し遂げられるか否かは、彼の出来にかかっているといっても過言ではない。

 一方、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)で注目したいのは、今季のレギュラーシーズンでリーグ最多の勝ち星をマークしたカロライナ・パンサーズ(15勝1敗)だ。パンサーズの快進撃は、今季のNFLにおける衝撃のひとつと言えるだろう。

 近年は実力を徐々に伸ばしつつあり、「ある程度は勝つだろう」と見られていた。ところがフタを開けてみれば、開幕から第16週まで無敗をキープ。そのパンサーズで中心になっているのが、プロ5年目のQBキャム・ニュートンだ。

 今季のニュートンの個人成績はパス3837ヤード(リーグ16位)・パス成功率59.8%と、超人的に活躍したようには見えない。しかし、ニュートンのすごさは数字ではない。196センチ・113キロの屈強な肉体を身にまとい、リーグ有数の強肩を擁し、40ヤードを4秒台半ばで走るスピードも併せ持っている。2011年のドラフト全体1位でプロ入りしたニュートンは、NFLでもっとも肉体的に恵まれたQBなのだ。

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