シーズン開幕。NFL記録を狙う「ディファレンス・メイカー」たち (2ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka  photo by AFLO

 2013年にペイトン・マニングが樹立したNFLシーズン記録「パス獲得5477ヤード」「55TD(タッチダウン)パス」という数字はとてつもなく高いものだが、これらを脅かす存在がいるとしたら、ロジャースを置いて他にない。ロジャースのベストパスターゲットであるWR(ワイドレシーバー)ジョーディ・ネルソンが故障によりシーズン全休となってしまったが、ロジャースの技量があれば優勝争いに大きく影響することはない。今シーズンも間違いなく、MVP候補の筆頭である。

 そしてもうひとり、QBで「ディファレンス・メイカー」を挙げるならば、インディアナポリス・コルツのアンドリュー・ラックだろう。今シーズンは彼にとって、飛躍の年となるかもしれない。昨シーズンは自己最高のパス獲得4761ヤードをマークしたが、シーズン中盤まではマニングの年間パス獲得記録を破るペースだった。プロ入りから3年で順調に成長を遂げてきたラックは、スーパーボウルとMVPを狙える位置にいる。

 ラックの魅力は、QBとしてのスキルもさることながら、類いまれなリーダーシップにある。今シーズンはRB(ランニングバック)フランク・ゴアとWRアンドレ・ジョンソンという、ふたり合わせてプロボウル選出12回のベテラン勢が加入した。ラックのリーダーとしての力量なら、彼らの能力を最大限に引き出してくれるに違いない。

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