【男子バスケ】渡邊雄太ひとりに責任は負わせない 日韓戦の敗北で考える「世界基準」と「個の力」 (3ページ目)
【日本を上回った韓国の執念】
今回のWindow3でいえば、中国戦の日本はチームとして、ゲームの歯車がよく噛み合った。攻守の切り替えを速くしつつ、ペースを上げた展開を志向する日本は、ファストブレークから23もの得点を獲得。ボールも人もよく動くことで、相手に守備の的を絞らせなかった。そのことは、27ものアシスト数や40パーセントという高い3Pシュート成功率にも表れている。
一方、日本が韓国の後塵を拝したのは、ターンオーバーから22もの失点を喫してしまったことが要因とも言える。また、やろうとしているゲームが展開できない時、つまり手詰まりになった時の打開策という点では、課題が残っているようにも感じられた。
対して韓国の選手たちは、より積極的にリングをアタックし、ポストアップからのフェイダウェイや中距離のシュートから得点を決めた。
こうしたミドルレンジの2Pシュートは成功率が高くないため、もっとリングの近くから打つか、3Pシュートを打ったほうが得点効率が高くなるといった考え方がある。近年では「打つべきではないシュート」とされ、守る側からしてもなかば「捨ててもいいシュート」だとされてきた。
だが、執念で日本を上回った韓国は、そうした「捨ててもいいシュート」をねじ込むことで、試合を制することができた。あらためて「個人の技量」というものを考えさせられた。
西田優大(シーホース三河)は韓国戦後、彼よりひと回り体躯の大きいイ・ウソク(身長196cm)にミスマッチを突かれていたことについて問われると、「ミドルジャンパー(中距離シュート)を打たれるぶんには日本(Bリーグ)だったら、ある程度オッケーな部分ではあった」としつつも、そうしたシュートを決めきる力を「世界基準」であると述べ、「日本のフィジカルレベルをもう一段階、上げないといけない」と語った。
個の力の定義には、あいまいなところがある。アジア予選6試合において、渡邊とホーキンソンが個人の技量を生かして日本を牽引したことに異論はないが、そのふたりであっても簡単にシュート機会をクリエイトできるわけではない。
日本にすぐさまそうした存在が現れると期待するのは、いささか酷だろう。だが、その定義を「難しい体勢でも、強引にでも、シュートを決めきる能力」とすれば、わかりやすいかもしれない。
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