八村塁が心掛けた「自分の役割を受け入れようと努力してきた」姿勢 レイカーズ在籍4年で成長を遂げた背景とは? (2ページ目)
【レブロンから得た信頼の証】
昨年12月4日のラプターズ戦でのブザービーターは大きなハイライトに photo by Getty Images 昨季からレイカーズのヘッドコーチとなったJJ ・レディックからは、得意のミドルショットを排除し、3ポイントを積極的に打っていくことを求められ、さらに練習に励んだ。今シーズンのトレーニングキャンプが始まる前に、オフシーズンに取り組んだことについて尋ねると、「キャッチ&シュートをもっと早めに打てるようにすること。クイックに打てる、もっと難しい状況でも打てるということを意識した。NBAというのは一瞬の判断が大事なリーグなので」と話した。
そして、その成果を試合で発揮した。今季のレギュラーシーズンの3ポイント成功率はリーグ5位の44.3%。しかも、単にキャッチ&シュートの向上ぶりを見せただけではなかった。
昨年12月のトロント・ラプターズ戦、第4クォーター同点の場面でレブロンが最後のショットを八村に託し、ブザービーターの3ポイントを決めるなど、八村は大事な場面でレイカーズの勝利につながるビッグショットを幾度となく決めてきた。ラプターズ戦に関しては、レブロンがそれまで8得点で、2007年1月6日から続いていた1297試合連続2ケタ得点のNBA記録が更新されるかどうかがかかっていた。自ら打って決めて2ケタ得点にするか、または外してもオーバータイムで2ケタ得点に持ち込むチャンスもあった。しかしレブロンは、自らの記録更新よりも、八村の一撃を信じてパスを出した。
前編でも触れたように、八村は3ポイントについて「好きではない。今でも僕の得意なことだとは思っていない」と言うが、こういったチームメイトからの信頼が自らの責任感を強めてきた。そして、シュートを決めれば決めるほど自信につなげていった。一方で、そういった3ポイントを外した時は、その責任を真摯に受け止めた。
今年1月22日のロサンゼルス・クリッパーズ戦。八村は9点を追う第4クォーター残り3分半、タイムアウト後の3ポイントと、5点を追う残り1分の3ポイントと、ともにミスした。どちらもレブロンからパスを受けたもので、「もし僕が決められると思っていなかったら、僕にパスしない。僕が決めなきゃいけないショットだった。僕がビッグショットを2本とも外した。あれらのミスで敗戦が決まったと思っている。自分の責任として受け止めている」と厳しい表情を見せた。
今季の初め、八村は「自信は経験から来る」と話していた。うまくいった経験、うまくいかなかった経験、それらの積み重ねが八村を成長させた。
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