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バスケ日本代表の成長株・ジェイコブス晶がNCAA2年目で探求するスタイルとは? (2ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko

【「相手が強くても、毎試合同じマインドセットで」】

新しいメンバーが多いなか、チーム内でリーダー的な役割も果たしている photo by Miyaji Yoko新しいメンバーが多いなか、チーム内でリーダー的な役割も果たしている photo by Miyaji Yoko──去年はまだ身長が伸びていると言っていましたけれど、今もまだ伸びているんですか?

「たぶん、止まっていますね。(大学の)ウェブサイトで6フィート10インチ(6-10/約208cm)って書いてあるんですけど、絶対違う。夜はよく寝て、朝一番で測っても、ギリギリ6-9(約206cm)だと思います。6-10はない(笑)」

──6-9というのはシューズあり? なし?

「たぶん、シューズありで6-9かな。日本で測ったときが、シューズなしで203cmくらいでした。最近は測ってないんですけど、たぶん伸びてないです」

──体重はどうですか。

「体重はいい感じなんですけど、夏からはちょっと下がっていますね。今98、99kgぐらいで、もう少し上げようと思っているんですけど」

──シーズン中は練習も試合もあるから落ちてしまう?

「そうですね。今は98、99kgぐらいをキープできているので、春夏の間にまた上げようと思っています」

──今シーズンはアトランティックコーストカンファレンス(ACC)のノースカロライナ大とも対戦して(11月22日)活躍もしたと思いますが(試合は69対87で敗戦も23分の出場で13得点、4リバウンド。3ポイントは6本中3本成功)、強豪カンファレンスのチームとやってみてどうでしたか?

「相手は強いんですけど、僕のなかでは、毎試合同じように入ろうとしています。相手がノースカロライナでも、自分はいつでも自分が活躍できると信じているんで、そこまで特には考えてないですね。今日は自分が活躍するっていうことしか考えていないです」

──強い相手と対戦するというよりは、いつもの相手っていう感じですか?

「そうですね。そういうマインドセットで」

──実際に戦ってみてはどうでしたか?

「実際に戦っても、自分も活躍できるし、自分たちも強いチームだと思っています。相手は、名前としては強い。でもやっぱその名前を聞いただけで、『もう、あきらめよう』っていうわけじゃない。相手がレイカーズであっても、みんな、勝つというマインドセットで入っていると思います。

そういう試合は、もちろん楽しいですよ。やっぱり観客もすごく入るし、みんな見ているので。そういう場面では楽しいですけど、試合に入ったときは、前に誰がいても自分たちのことに集中しています」

つづく

●Profile
ジェイコブス晶(じぇいこぶす・あきら)/2004年4月13日生まれ、神奈川県横須賀市出身。生後間もなく渡米。その後アメリカで過ごしバスケットボールに打ち込み始めるが、新型コロナウイルスの感染拡大で高校などの施設が使用できなくなったことを受けて、2020年末に日本へ。横浜ビー・コルセアーズのアンダーカテゴリーに加入すると2021年9月にはトップチームの特別指定選手として契約を果たした。2022-23シーズンにはオーストラリアのNBAグローバルアカデミーに所属し、2023年にNCAAのハワイ大に入学。その一方で日本代表メンバー候補にも選出され、パリ五輪にはチーム最年少の20歳3カ月でメンバー入りを果たし、予選リーグ全3試合でプレーした。

著者プロフィール

  • 宮地陽子

    宮地陽子 (みやじ・ようこ)

    スポーツライター。東京都出身。アメリカを拠点にNBA取材歴30年余。アメリカで活動する日本人選手やバスケットボール国際大会も取材。著書に『The Man〜 マイケル・ジョーダン・ストーリー完結編』(日本文化出版)、編書に田臥勇太著『Never Too Late 今からでも遅くない』(日本文化出版)、2023年1月発売の共著に『スラムダンク奨学生インタビュー その先の世界へ』(集英社)。

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