八村塁の衝撃発言で揺らぐバスケ日本代表の未来 ホーバスHCの求心力はいかに? (4ページ目)
【アジアカップで早々に負けるようなら...】
ホーバスHC指揮下の日本代表メンバーに今後、八村の名前が挙がることはあまりに考えにくい。しかし、八村がいようといまいと、ロス五輪でベスト8を狙うという目標が揺らぐこともあるまい。
日本は11月の2試合で、来年のアジアカップ本戦出場を決めた。日本はアジアカップですら上位に進出しているわけではない(最後に優勝したのは1971年大会。前回の2022年大会は7位)ので、ワールドカップや五輪を語るならば、ここでつまずいているようでは心もとない。
富樫はこう語った。
「目指しているところはここ(アジアの上位)ではないので、当たり前のように勝っていかなきゃいけない。アジアカップでトムさんは優勝したいと言っていたけど、当たり前のようにベスト4に入ってメダルを獲っていくチームになりたい」
八村の発言。新旧選手の交代。グアム戦での苦戦──。今回のウインドウだけで何かを断言することはできないが、今後の日本代表の行方を占うにあたって、頭上を覆う雲は灰色がかっていると言わざるを得ない。
著者プロフィール
永塚和志 (ながつか・かずし)
スポーツライター。前英字紙ジャパンタイムズスポーツ記者。
Bリーグ、男女日本代表を主にカバーし、2006年世界選手権、 2019W杯等国際大会、また米NCAAトーナメントも取材。 他競技ではWBCやNFLスーパーボウル等の国際大会の取材経験 もある。著書に「''近代フットボールの父'' チャック・ミルズが紡いだ糸」(ベースボール・マガジン社) があり、東京五輪で日本女子バスケ代表を銀メダルに導いたトム・ ホーバスHC著「ウイニングメンタリティー コーチングとは信じること」、川崎ブレイブサンダース・ 篠山竜青選手 著「日々、努力。」(ともにベースボール・マガジン社) 等の取材構成にも関わっている。
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