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田臥勇太&比江島慎はW杯での若手の活躍をどう感じたか「考えられない」「今の時代のバスケットにフィットしている」 (2ページ目)

  • 三上太●取材・文 text by Mikami Futoshi
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

【チームに好影響を与える田臥イズムを受け継いで】

――2016年にセルビアでおこなわれたOQT(オリンピック世界最終予選)で一緒に日本代表としてプレーした時、比江島選手は「田臥選手がルーズボールを追いかける姿勢にすごく影響を受けた」とおっしゃっていました。今同じチームでプレーしていても、やはり田臥選手から受ける影響は大きいですか?

比江島 そうですね。ただ、すべては真似できないです。リーダーシップや、言葉でチームを鼓舞することは、僕の性格的にもあまり向いてないところがあります。それでも僕が若いころ日本代表で一緒にプレーさせてもらった時に、最年長である田臥さんがいろいろと気を遣ってくれて、僕たちにのびのびプレーさせてくれたことや、何よりルーズボールやリバウンドに執着する姿を見て、最年長がそうした姿勢を見せるとチームにいい影響を与えるというのは強く印象に残ったんです。

 むしろ僕には、そこぐらいしか田臥さんの真似ができなかったので、それに関しては今回必死に、メチャクチャ意識しました。

田臥 そこはだいぶ変わったと思いますよ。ワールドカップの試合を見ていても。必要な時にオフェンスリバウンドに飛び込んで、たとえ取れなくてもボールに触っていましたから。

比江島 若い時はそんなことを全然していなかったです。その頃のことを今になって考えるとオフェンスばかりを意識して、リバウンドやルーズボールの意識が今よりも低かったと思います。

田臥 リバウンドやルーズボールって気持ちや集中力の問題だと思うんです。それを世界レベルでやればやるほど強く感じると思います。ディフェンスの意識も全然違います。そうしたマコの姿勢を見ていると、その面での成長は本当にうれしいし、日本にとっても絶対必要だと思うんです。(渡邉)雄太や富樫(勇樹)が「マコはできる選手だ」と言うのは、単に得点だけでなく、そうした数字に現れない姿勢を含めたトータルだと思うんです。リバウンドやルーズボールまでちゃんとできるようになって、「できる選手」のレベルが確実に上がってこそ、世界に通用する選手だと感じます。

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