渡邊雄太も大絶賛 ジョシュ・ホーキンソンが日本代表に絶対に欠かせない理由 (2ページ目)
【脱水症状にもかかわらず中1日で再びコートに立った】
トム・ホーバスHC(ヘッドコーチ)も、この試合に勝つためにはホーキンソンの力量が必要だと判断し、ある意味で非情な判断を下した。
「アシスタントコーチのコーリー(・ゲインズ)が『(ホーキンソンを)下げないとダメ』と言ってきたのだけど、僕は『いや、下げない。タイムアウトを取って彼を休ませる。彼にはコートにいてもらわないと』と言ったんだ」
ホ―バスHCの判断に、ホーキンソンが応えた。
第4クォーター中盤、スピードで相手ディフェンスをかきまわす河村のビハインド・ザ・バック(背中を通して相手の虚を突く)パスからレイアップシュートを決めたホーキンソン。この勝負がかかったクォーターだけで12得点を挙げ、日本の勝利に大きく寄与した。
試合後、原則は通らねばならない取材エリアに、ホーキンソンが通った形跡はなかった。のちに、脱水症状だと聞いた。そこからわずか中1日のオーストラリア戦──ホーキンソンは再びコートに立ち、再び日本のために奮闘を見せた。
ホーキンソンはまたもフル出場に近い36分半もプレーし、33得点・7リバウンドをマーク。NBA選手を9名擁するオーストラリアに力の差を見せつけられたが、連続得点を挙げて彼らに追いすがるうえで、ホーキンソンの力は欠かせないものだった。
今年2月に帰化申請が下りたホーキンスは、アウトサイドの技量にも優れる選手として、これまで日本代表でプレーしてきた帰化選手とはひと味違ったタイプの選手だと思われていた。ここまでの3試合の成績は平均23.3得点・12リバウンド。今大会の個人成績でそれぞれ上位にいる。
パスで味方を生かすこともできる彼のプレースタイルについて、ホーバスHCは2022-23シーズンにデンバー・ナゲッツをNBA優勝に導いた「ニコラ・ヨキッチ(C)に似ている」と評する。ホーキンソン自身は、3Pシュートを打ててリバウンドやディフェンスにも長けるダーク・ノビツキー(PF/元ダラス・マーベリックス)やケビン・ラブ(PF/マイアミ・ヒート)のプレーを参考にしていると言っていた。
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