「ポスト八村塁」級の素材が4人も! バスケU19ワールドカップで史上初のベスト8を目指す日本の「秘密兵器」とは? (2ページ目)

  • 永塚和志●取材・文・撮影 text & photo by Kaz Nagatsuka

 2022年7月に行なわれたU17ワールドカップでは、全体16チーム中14位に沈む結果となった。しかし、川島自身は平均得点で全体2位(19.1点)を挙げ、この大会でも存在感を示していた。

 川島の売りは、身長200cmの高さを持ちながら、アウトサイドでもプレーできる万能さにある。中学・高校ではパワーフォワードやセンターなどインサイドを担うことが多かったが、将来のNBA入りという大きな目標を視野に、3Pやドリブルといったリングから離れたところからの技術の習得に務めてきた。

 当人いわく、NBAアカデミーのなかでは垂直跳びが「1番高く」、アジリティ(俊敏性)においても「トップ3くらい」だという。サイズだけではなく身体能力の高さにも秀でているのだから、彼の望む「3番(スモールフォワード)」でプレーすることを前提として技量を磨くのは合理的だ。

 アメリカNCAAディビジョン1の大学への進学を希望し、その先には世界最高峰のリーグへ行くことを目指す川島にとって、日本代表として世界の強豪を相手に力量を示すことは、いわずもがな重要だ。

「アカデミーに最初に行った時はやられてばかりでしたけど、攻めることも成功したりしていますし、このままあと1年くらい自分を磨いていけば、いいところに行けるんじゃないかなと思います」

 無論、A代表のユニフォームを着ることも大きな目標だ。

「U19の世界大会以降はA代表になるので、ここでしっかり世界のことを経験して、A代表にもし呼ばれて合宿に参加することがあったらアグレッシブにやることで、そこに入れるように頑張りたいと思います」

 日本ではビッグマンとしてプレーしていた渡邊雄太も、現在身を置くNBAでは3Pのスキルなどで大幅に成長した。早くから世界の舞台を意識して努力を重ねる川島の姿には、渡邊が重なるようにも感じる。

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