八村塁も渡邊雄太もウィンターカップで主役となった。高校バスケ最後の大会に賭ける5人のスター候補生
高校バスケットボールの日本一を決める毎年末の"恒例行事"、ウィンターカップ(全国高等学校バスケットボール選手権大会)が開幕する。
近年で言えば、八村塁(ワシントン・ウィザーズ/宮城・仙台大学附属明成)や渡邊雄太(ブルックリン・ネッツ/香川・尽誠学園)といったNBA選手もこの舞台に立った。そのほか、多くの日本代表クラスの選手たちもここで顏を売った。
第75回を迎える今年の大会にも、将来性豊かなスター候補生が少なくない。今回はとりわけ注目度の高い男子参加校のなかから、将来性高く見る者を魅了する5選手を選んだ。
大会連覇に挑む福岡大学附属大濠の湧川颯斗この記事に関連する写真を見る★湧川颯斗(福岡・福岡大学附属大濠/3年)
昨年の大会で2年生ながらエース的役割を果たし、チームに28年ぶりの優勝をもたらしたが、今年の彼はさらに目が離せない選手となっている。見ておかねば損、とすら言える。
その大きな理由のひとつが、ポジションをスモールフォワード(SF)からポイントガード(PG)に変えたことだ。身長が193cmあって主にスコアラーとしてやってきた湧川は、自らの可能性を広げるためにそれまで経験のないポジションを志願した。
チームの司令塔であるPGは、一朝一夕でこなせるものではない。湧川も、たとえば相手からプレスディフェンスを仕掛けられた時など、コート上で瞬時に判断を下す速度の部分で壁を感じることもあったようだ。
現時点で彼のことを、純然たるPGと呼ぶことはできないのかもしれない。ただし、湧川には従来からのオールラウンド能力があり、ドライブや3Pからの得点など、PGとしての多少のミスも補って余りある活躍をチームにもたらすはずだ。
今年、日本バスケットボール協会によって新設されたU18トップリーグ(過去のインターハイやウィンターカップの上位チームによるリーグ戦方式の大会)で、10月に長野・東海大学付属諏訪と対戦した時は3Pを6本決めるなど、29得点、14リバウンド、6アシストと八面六臂の働きをしている。
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