スラムダンク奨学生が『SLAM DUNK』を大いに語る。「プレーは流川楓、キャラクターは桜木花道が好き」 (4ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文・撮影 text & photo by Miyaji Yoko

 人を思う気持ちとか、どれだけ自分が努力しなきゃいけないかとか、何かに対する思いだったりとか、チームとしての結束力だったりとか......。『SLAM DUNK』を読んでいると学ぶことが多い。だから(日本の)実家にいる時はしょっちゅう読むんです。バスケをしている人にも、していない人にも、誰にでもオススメしてます」

── 『SLAM DUNK』の登場人物のなかで、プレー的には流川楓が好きで、キャラクター的には桜木花道が好きだと以前は言っていました。流川のプレーはどんなところが好きですか?

「派手だけど、ちゃんと確実。しかも、相手の裏を突く。(ディフェンスが)ふたり寄って来たから、これは絶対にない(自分ひとりでは攻められない)と思うけど、そこからしっかりダブルクラッチで決めていくんです。

 誰か(ディフェンスのマーク)が来ても、上からダンクする。味方が空いていたら、自分で行くフリをして、そこにパスを出す。派手な時もあるし、シンプルな時もあるし、でもちゃんと確実っていうプレーがすごい好きなんです」

── 理想の選手像ですか?

「はい、そうですね」

── 性格的には桜木花道が好き、というのは?

「花道はすごく努力する。そしてすごく負けず嫌い。ずっと流川に向かっていくじゃないですか。『俺のほうがうまい!』って言うじゃないですか。でも、流川のほうがうまいんでボコボコにされて、試合の結果でも5試合連続ファウルアウトとかして......。

 それでも、結果的に主力選手になる。すごい"おとぼけキャラ"だけど、ちゃんと努力して、ちゃんと結果を出すっていうのが、すごい好きなんですよね」

── それも別の意味でお手本になりますね。

「そうですね。バスケしてきたこの11年間のなかで、(チームに)入ってすぐ自分が一番うまいっていうことは1回もなかったんです。全然メインの選手じゃなくて、そこから努力して努力して努力して、メインの選手になっていく......そういう人生だった。

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