「小さいのでバスケを辞めました」のSNSのメッセージに女子バスケ・町田瑠唯が伝えたいこと (4ページ目)

  • 池田鉄平●取材・文 text by Ikeda Teppei
  • 柳岡創平●撮影 photo by Yanaoka Sohei

身長が小さくても工夫すればできる

ーー東京五輪の日本代表の活躍に憧れて、日々練習に励む学生や子どもたちも多いと思います。次世代に期待したいことは?

 いろんなことにどんどんチャレンジしてほしいなと思います。目標は五輪の選手でも、「こんな選手になりたい」というのでも何でもいいんですけど、怖がらずにチャレンジしてほしいです。

 私がアメリカに挑戦した理由のひとつに、身長がなくても通用するところを見せたいというのもありました(町田選手は身長162cm)。バスケットをやっていて、上を目指している子たちに伝わればいいなと。

この記事に関連する写真を見る 身長が小さい自分だからこそ伝えられることがたくさんあるのかなと感じています。SNSのメッセージでも、「身長が小さくて諦めました」「小さいのでバスケをやめました」という声を多く聞いてきました。

 そんな選手たちに対して、「小さくても工夫したらできるよ」ということを伝えたくて、それが大きな原動力になっています。東京五輪のあとは、「町田選手みたいになりたい」とメッセージをくれる選手がいたり、少しでも自分の存在が誰かを勇気づけられているのであればすごくうれしいです。

終わり インタビュー前編<「目立ちたいタイプではなくて」女子バスケ・町田瑠唯がアメリカ挑戦を経ても変えないチーム意識>

【プロフィール】
町田瑠唯 まちだ・るい 
1993年、北海道生まれ。札幌山の手高校では3年の時にキャプテンとしてインターハイ・国体・ウィンターカップの三冠獲得。2011年、富士通レッドウェーブに加入。2016年リオデジャネイロ五輪でベスト8。2021年東京五輪で銀メダル。2022年、WNBAのワシントン・ミスティクスで日本人4人目のWNBA出場を果たした。

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