「小さいのでバスケを辞めました」のSNSのメッセージに女子バスケ・町田瑠唯が伝えたいこと (2ページ目)

  • 池田鉄平●取材・文 text by Ikeda Teppei
  • 柳岡創平●撮影 photo by Yanaoka Sohei

自分のいいプレーを「全然覚えていない」

ーー夢に向かってまっすぐ歩んできて五輪やWNBAで活躍。振り返ると、「運命だった」という受け止めですか? それとも、「これだけやってきたから今がある」という気持ちですか?

 もちろんタイミングもあると思いますが、自分はとても人に恵まれているなと感じていて。今まで、チームメイトに恵まれてここまでくることができました。それを運命と言えば運命になるのかもしれませんが、個人的にはコツコツ積み重ねていくことが大事だと思っています。

 東京五輪の時も、ピックアップしていただきましたが、チームメイトがタイミングよく動いてくれて、シュートを決めてくれた結果が自分のアシスト記録につながりました。自分がどうこうというよりも、一緒にプレーした選手に本当に感謝していますね。

この記事に関連する写真を見るーーキャリアのなかで、自分が「ゾーン」に入ったような試合はありましたか?

「ベストゲームは何ですか?」とよく聞かれるんですけど、全然覚えていないんです。不思議なことに、バスケットをやっていて自分のいいところをほとんど覚えていなくて。それよりもミスをした場面やうまくいかなかったことのほうが印象に残ってしまって。

 どの試合も反省しかないということが多いですね。他の選手に対しては前向きな部分がすぐに出てくるんですけど、自分のよかったところはまったく出てこない。いつかは、そんな自分を超えたいと思って、プレーしています。

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