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「築いたものがすべて吹き飛ぶ」可能性。
Bリーグ残り試合中止への危惧 (8ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO


 この週末を受けて、Bリーグは日本バスケットボール選手会とも意見交換を行なっている。大河チェアマンは4月4日以降の「再度の再開」へ向けて、リーグ、クラブ、選手側の3者の共通認識を共有したうえで、それを目指すと話した。

 だが、完全な形での再開へ向けての「最大公約数」を探すのは容易ではない。

 そもそも、この社会情勢下でのリーグ継続うんぬんについて、リーグ、クラブ経営者側と選手側の間で思惑が完全一致することはありえない。当然だろう。選手は第一に安全を求めるが、リーグや球団側は経営的観点から試合の開催を重視するからだ。

 かつて横浜DeNAベイスターズで事業本部長を務め、現在は川崎の社長に就く元沢伸夫氏は、収益のほとんど上らない無観客での試合開催でも、「やらないよりはいい」というスタンスだ。

 同氏は「チケット代が入らない」ことはあくまで短期的なものであるとし、それよりも試合がないことで、「バスケット熱がものすごく上がってきた時にバスケが見られない期間が長くなることで、世の中の人が心理的にBリーグから離れていく」ことを危惧する。

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