2020.03.10

2m以上は1人。「小さな」ロケッツの
スモールボールの行方が気になる

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by USA TODAY Sports/Reuters/AFLO

「私たちにとって最善のプレースタイル。ほかの方法で勝てないことは示されていた。このやり方なら多くのチャンスがあり、希望はこれしかない。勝ち続けられるかどうか、これから証明されるだろう」

 現地時間3月2日、ニューヨークでのニックス戦の際、ヒューストン・ロケッツのマイク・ダントーニHCは笑顔でそう述べた。コーチの言葉に、「今後は未知数」という含みを感じたのは筆者だけではないだろう。

ロケッツのラッセル・ウェストブルック(左)とジェームズ・ハーデン(右) 極端な”スモールボール”路線に舵を切ったロケッツの行方が、業界全体の好奇心をかきたてている。スタメンに身長6フィート7インチ(約201cm)以上の選手はゼロというスモールボールラインナップを採用したのだ。

 トレード期限間際の2月5日、ロケッツは平均13.8リバウンドをマークしていたセンターのクリント・カペラを放出し、ウィングプレイヤーのロバート・コビントンを獲得。以降、ジェームズ・ハーデン、ラッセル・ウェストブルックという2大スターを軸にして戦っている。

 6フィート5インチ(約196cm)のPJ・タッカーがセンター、6フィート7インチのコビントンがパワーフォワードのポジションに入っているが、メインのローテーションにトラディショナルな意味でのセンターはいない。

 これほどサイズが不足していては、「勝てるはずがない」と思ったファンも多いだろう。試合内容がエキサイティングになるとしても、とくにディフェンス面での苦戦は必至。実際に、トレード期限後の反応はネガティブなものが少なくなかった。